本願寺鎮西別院納骨堂
設計コンペ
「本願寺鎮西別院納骨堂」を計画したものです。
「慈しみに包まれて心が浄化され、訪れることが喜びとなる納骨堂」をコンセプトに計画しました。
納骨堂は、本来、先祖や肉親への感謝や、手をあわせることでありのままの自分を省みて、生かされていることに感謝する場であると考えます。また、阿弥陀さまに手をあわせ南無阿弥陀仏と唱えることは、虚勢や見栄を排除したありのままの自分に気づくことだと考えます。しかしながら、これまでの多くの納骨堂は暗いイメージを持ち、窮屈で長居をしたいとは思われにくい場が多かったのではないでしょうか。
今回の計画では、これまでの納骨堂に対するネガティブなイメージを払拭し、「慈しみ」「安らぎ」「心の浄化」「ありのまま」というイメージを表現した納骨堂を考えています。納骨堂と本堂や周辺との調和に配 慮して清楚でシンプルな形をつくりだし、戸ノ上山を背景に美しく・気品のある外観とします。
清楚でさわやかなイメージの漆喰壁とリズミカルに配した開口部の格子を施し、永い年月を経ても朽ちることなく、味わいの増すファサードを形成します。そして先祖や自分と向き合う大切な時間を心地良く過ごすことができ、訪れることで阿弥陀さまの慈しみに包まれて心が安らぎ浄化され「お参りすることのよろこび」を感じられる空間づくりを行います。
- 竣工
- 2010.05